☆動作による故障分類
1.動かない
①電池の不良
・電池の電圧が低下している。
新品は1.5Vですが、1.3V位に低下していると、音や
画面は正常でも、電車などは動かない。
②モーターの不良
・音や画面は正常でも、モーターが回転している「音」
がしない時、モーターが故障している。
③電気回路の断線
・おもちゃの電線が断線する事は、ほとんどありませ
ん。回路の断線は、回路の部品と電線の接続が外れ
たもの。「半田づけ」の外れです。
④歯車の不良
・歯車が不良の時は、モーターが正常でも歯車が回転し
ないので、モーターも回転しません。モーターが回転
する「力」より、歯車が異常で動作させない「抵抗力
」が強いので、モーターは動きません。
・歯車と回転軸の間に隙間ができて、回転軸が空回りを
することもあります。
⑤プラスチックの手や足の骨が折れている。
・ヌイグルミでよくある例ですが、手足の骨が折れてい
る。または、連結動作のプラスチックが折れている。
2.音が出ない
①スピーカーの不良
・スピーカー本体の不良です。テスト用のスピーカーを
取り付けることで、本体不良がわかります。
②押下部品の不良
・音の出る絵本やピアノ鍵盤のあるおもちゃでは、指で
絵の一部分、鍵盤を押下することで、接続端子が密着
し、回路がつながります。古くなったり、使いすぎる
と、密着できなくなることがあり、音が出ません。
③IC基板の不良
・スピーカーが正常で、回路が目視点検でOKの時は
IC基板の不良があります。音の元は、IC基板で
作るので、音がでなくなります。
☆部品(部位)による故障分類
1.電池関係
①電池の電圧低下
・電池は、使わなくても自然に劣化して、電圧は少なく
なります。特に百均の電池を使用している時は、消耗
が早いです。
・電池の「+」端子の出っ張り(幅広)は、大小2種類
がありますが、広い方がよい。
②電池ボックス端子
・長く使用していると、電池の「+」「-」と接触する
ボックスの端子が錆ているのがあります。錆びると電
圧がでません。
2.スイッチ
①スライドスイッチ
・スイッチのつまみを前後、または左右に動かして電源
の「ON-OFF」を切り替えます。目視ではわかり
ませんが、密封された内部が劣化します。
(写真貼り付け)
②押下スイッチ
・回路の途中にあります。スライドスイッチと同様に
密封された内部が劣化します。
(写真貼り付け)
③モーターの速度切り替えスイッチ
・回路の銅板と切り替えスイッチの接点が、接触が甘く
なり、動いたり、動かなくなったりします。
(写真貼り付け)
3.断線
①「半田づけ」の外れ
・故障原因のトップ3に入ります。細い電線が端子に半
田づけされているので、接続が外れることがあります
目視で探すのに、手間取ることがあります。
②電線の断線
・電線が途中で断線することは、ほとんどありません。
4.歯車
①歯車の「ひび割れ」
・モーターの高速回転を低速にするために、2段・3段
の変速をします。このため、歯車にヒビ割れが発生し
ます。モーター直結軸の歯車におおく発生します。
目視発見は難しいですが、じっくりと見ると、ヒビ割
れ部分が少し黒くなっています。
(写真貼り付け)
②歯車の刃欠け
・山の刃(ギザギザ)が欠けることは、ほとんどありま
せん。
5.ヌイグルミ
①連結棒
ヌイグルミの前足と後足の連結は、プラスチックで出来
ていますが、この連結部や途中が折れます。
②足の骨
ヌイグルミの足の骨が折れることがあります。
6.スピーカー
①スピーカー本体の内部不良で、目視確認はできません。
交換で対応します。
7.ピアノの鍵盤(絵本の指示部)
①鍵盤の受側(モザイク模様の「+」「-」銅板電極)を
鍵盤(炭素電極)で接続します。長く使用していると、
受側にゴミや錆びが付き、銅板電極を接続できません。
銅板電極をブラシなどで清掃すると、治ります。
(写真貼り付け)
8.IC基板
①最近のおもちゃは、ほとんどIC基板が使用されていま
す。音楽や、お話し言葉、また動作の順序などIC基板
無しでは、機能しません。これがこわれたら「修理不能
」になります。
(写真貼り付け)